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How to Live a Life with Freedom

――on Postwar Japan Society



橋本努著



自由に生きるとは

どういうことか


戦後日本社会論




 

ISBN978-4―480―06393-9

ちくま新書 定価(780円+税)

2007年11月10日刊行

 

 

あしたのジョー、尾崎豊、エヴァ、格差社会・・・


 

「不自由」社会をゆく術は、

時代のパッションに学べ!



敗戦により、まったき不自由から解放された日本。しかし、人々の間にはいまだに「閉塞感」が蔓延している。では、いったい、日本人は「自由」という言葉に、どんな理想を託してきたのだろうか。「自由に生きる」ことは、いかにして可能なのか。敗戦直後のエロス繚乱、あしたのジョー、尾崎豊、エヴァンゲリオン、そして格差社会・・・・ 私たちの鮮烈な時代経験を素材に、本書は「生き方」の問題を考え抜く。かくも「生きづらい」社会のなかで、自由を求めつづける術を問う、清新な「自由論」!

 

 





How to Live a Life with Freedom

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締め付けの厳しかった戦前への反省から戦後の「自由」は出発したが、実際にもてはやされたのはエロスの解放だった。論壇と大衆文化を行き来しながら「自由論」のゆくえをさぐる。尾崎豊や「あしたのジョー」論に熱がこもる。(asahi.com)

戦後日本で「自由」がどう受け取られてきたか、「あしたのジョー」「尾崎豊」「オウム真理教」などを素材に、各年代を象徴する「自由」をたどりながら分析。そして、消費社会が陳腐化した現代は「創造としての自由」が求められているとし、ロハス的な新しい生き方を提案する。(読売新聞)

自由という価値観をキーワードに世代別生き方の理想と現実を語る。1960年代に団塊の世代は都市の巨大化と科学的合理主義に抗し、自然と野生の回復を求めた。80年代は「権威からの自由」が日常化し、マイホームパパが象徴的存在に。現在は、給与所得の全般的下降状況のなかで他人を貶めようとする欲望が渦巻く「貶斥社会」だとし、打開する方向も提示する。 (エコノミスト2007.12.25.号)

要約

書評・中央公論2008年2月号・北田暁大筆